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四角岳=よすみだけ(1003m)
          ~中岳=
なかだけorちゅうだけ(1024m)

岩手県主体に、東北百名山・一等三角点・日本の山1000の中から選定した山を、8日間かけて歩いてきました
束稲山 室根山 氷上山 物見種山 階上岳 折爪岳 稲庭岳 中岳~四角岳 
大白森
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薬師岳
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岩手県 2006.05.24 単独 マイカー 中岳 一等三角点 地図 四角岳北東
コース 登山口(9.12)---山道へ(9.38)---あと1キロと表示のある尾根(9.55)---四角岳(10.20)---中岳(10.45-10.47)---四角岳(11.05)---山道終わり(11.40)---登山口(12.05)
四角岳山頂 中岳一等三角点
≪中岳・・・一等三角点・日本の山1000≫

稲庭岳を下山後、県道181号線を北上、国道104号線へ出る直前に熊原川にかかる橋の手前を左折する。あとは一本道で花木ダムを目ざす。
花木ダム堰堤から道は悪くなってくる。水溜りの水を跳ね上げながら、でこぼこ道を山奥深く入って行く。分岐には四角岳登山口の道標があるので迷うことはない。やがて林道の終点となる。終点の30メートル手前で右折した奥に駐車スペースがあり、ここが登山口で道標もある。登山者のものらしい車が1台止まっている。入山者がいるとすれば心強い。

四角岳は青森・秋田・岩手3県の境界、中岳は岩手・秋田県の境界上にある。一等三角点のある中岳(参考にした資料には振り仮名が「なかだけ」と「ちゅうだけ」の二つあるがどちらが正しいのかわからない)。2座のうち知名度としては四角岳の方が勝っているように思う。

さて「四角岳登山口」の道標を見て登山開始、多くの登山者が大挙して押し寄せるような山ではなく、多少の緊張を持ってスタートした。しばらくは林道歩きだがひどい悪路、四駆RV車でも手を焼きそうだ。山菜採りの軽四駆が進入していたが、道を大きくふさいだ雪のところで諦めたらしく止まっていた。
20数分で悪路の林道が終わって山道へと入る。覚悟はしているが雨が心配だ。何とかもってくれるのを祈る。登山道は流れと化しているが、笹の刈り払いはしっかりと出来ていて助かる。深々とした樹林はみごとで、いかにも豊かな森ということを肌で感じとることができる。その分クマが怖い。その辺から突然飛び出してきそうなそんな雰囲気がある。用心のためにクマよけの鈴を二つもつけてきた。

山頂まで1.4キロの表示から少し下って登り返しに入ると、眼の覚めるようなブナ林が展開する。一本一本が実に立派な大木で、樹間をほどよくとって悠然と聳え立つ景観は感動ものだ。こんな景観の中に一人いると、クマさんのことなど頭から消えてしまう。ときどき雪が出てきた。帰りに残雪で断たれた登山道を間違いなくつなぐために赤布もいくつかつけた。
山頂まで0.4キロの表示から森林限界となって低潅木帯に変わる。すでに稜線と言っていいだろう。これから四角岳、中岳までは概ね雪の上を歩くようになる。下山してくる二人連れに出会う。中岳までは足を延ばさなかったらしい。異口同音に「こんな天候の中を登っている人がいるとは思わなかった」ということで中岳の様子を聞くことはできなかった。

登りついた四角岳山頂には三角点はない。刈り払われた空間に四角岳の表示と、風雪の年月を感じさせる「ようこそ」、「あきた」、「青森県」の表示が取り付けられたポールが立っている。霧で展望はない。天気さえ良ければ眺望さぞかしという感じだ。
視界がないため、コンパスで方向を確かめて中岳へ向かう。稜線上の残雪を踏んでコルへと下って行く。参考資料には中岳まで笹薮を漕いで1時間となっていた。コルまでは薮もなく残雪上をあっという間だった。コルには四角岳約500m、中岳約300mと表示された標柱が雪の上に頭を出していた。コルから先も中岳までの間藪こぎもなく順調に歩くことができて、半分以下の25分しかかからなかった。近年登山道の整備が進んだのだろう。

中岳山頂ではまず一等三角点を確認、鹿角市の手による立派な山頂表示もあった。ここでの展望もすばらしいというがこの天候が返すがえすも残念だ。
いくらか緊張して取り組んだ四角岳・中岳だったが思ったより簡単に登頂がかない、満足しての下山は足も軽かった。帰りは余裕が出て、イワナシやキクザキイチゲの花などを愛で、カメラに収めたりしながら下っていった。

花木ダムあたりまで来ると薄日がさしていた。雨に遭わずに登頂できたのは幸いだった。
下山後、明日予定の大白森登山口となる乳頭温泉郷鶴の湯へと車を向けた。
 
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